認知行動療法 (CBT)
cognitive behavioral therapy、cognitive and behavioral therapy
原則
認知行動療法では、認知的視點に基づき、患者の抱へる問題を絕え閒なく定式化 (formulation) し、個々の患者の槪念化 (conceptualization) を行ふ
解釋
case formulation
認知行動療法は、確固たる治療同盟を重視する
認知行動療法は、協同作業と治療への積極的關與を重視する
協同的實證主義
a.k.a. 共同。協働
認知行動療法は、問題に焦點を當て、目標志向的である
認知行動療法は、まづ「今・ここ」を強調する
「たった今、どんなことがあなたの頭をよぎりましたか?」
認知行動療法は、心理敎育的であり、患者が自分自身の治療者となることを目指す。そして再發豫防を重視する
認知行動療法は、治療の囘數や期閒を制約のあるものとして考へる
認知行動療法で session を構造化する
intake session
1. 患者に挨拶をする
2. 家族が session に參加するか、しないか、あるいは session の一部に參加するかだうかを、患者と協同的に決める
家族 & 同居人
3. agenda を設定し、session の見通しを立てる
4. assessment を實施する
case formulation
5. 大まかな目標を設定する
6. 患者から feedback を引き出す
初囘 session
序盤
1. agenda を設定する (agenda 設定の理論的根據を示す)
2. 氣氛を check する
3. 現狀を把握する (intake 面接から初囘 session にかけての橋渡し)
4. 診斷について檢討し、心理敎育を行ふ
中盤
5. 問題を同定し、目標を設定する
6. 認知 model について心理敎育を行ふ
7. 患者の抱へる問題について話し合ふ
終盤
8. session のまとめを行ふ
9. homework の課題を設定する
10. 患者から feedback を引き出す
第二 session 以降
序盤
1. 氣氛を check する
2. agenda を設定する
3. 前囘以降の情報を取り込む
4. homework を振り返る
5. agenda の優先順位を決める
中盤
6. 具體的な問題を取り上げる中で認知行動療法のコツを傳へる
7. 關聯することについて話題に取り上げ、協同で homework を設定する
8. 次の問題に取り組む
終盤
9. 治療者ないしは患者がまとめてみる
10. 次囘までの homework を確認する
11. 感想を述べてもらふ
認知行動療法は、患者が自らの非機能的な思考や信念を同定・評價したり、それらの思考や信念に對應したり出來るやうになるやう手助けする
認知の歪み
全か無か思考 (all-or-nothing thinking)、二分割思考 (dichotomous thinking)
破局視 (catastrophizing)、運命の先讀み (fortune telling)
肯定的側面の否定や割引き (disqualifying or discounting the positive)
感情的理由づけ (emotional reasoning)
letter 貼り (labeling)、決めつけ
擴大視/縮小視 (magnification / minimization)
心の filter (mental filter)
讀心術 (mind reading)
過度の一般化 (overgeneralization)
個人化 (personalization)、自己關聯附け
「ねばならない」「べき」思考 ("should" and "must" statements)
tunnel 視 (tunnel vision)
他者非難
不公平な比較
後悔志向
もし思考
反證の拒否
認知行動療法は、思考、氣氛、行動に變化を起こすために多樣な技法を活用する
自動思考 (automatic thought) を把握する
自動思考について、どうのやうに患者に說明するか
自動思考をどのやうに引き出して同定するか
pattern matching (定型に當て嵌るか確かめる)
「どんなことが、あなたの頭に浮かびましたか?」
どのやうな氣氛を感じてゐるか、感じてゐたか、そして身體のどの部分で感じてゐたかを尋ねる (感情反應と生理反應を引き出す)
問題となってゐる狀況を詳しく描寫してもらふ
苦痛な狀況を映像化してもらふ
(もし苦痛が對人狀況であれば) 具體的なやりとりを治療者と role playing することを提案する
image を引き出す
患者の頭に浮かんだらうと想定される思考と眞逆の考へを提示してみる
狀況の持つ意味合ひを尋ねる
質問を違ふ言葉で聞き直す
自動思考の把握の仕方を、どのやうに患者に敎へるか
感情を把握する
自動思考と感情を區別する
樣々な感情に氣づく
感情に名前をつける
感情の強度を評定する
自動思考を檢討する
鍵となる自動思考の選び方
產婆術、問答法、辨證法
自動思考に對する質問
「この自動思考を支持する根據は何か? この自動思考に反する根據は何か?」
自動思考の妥當性を檢討する
「何か別の見方は、あるだらうか?」
他の解釋や視點の可能性を探る
「起こりうる最惡の結果は何だらうか? (もしまだそれを考へてゐなければ) もしそれが起きたら、どのやうに對處すればよいだらうか? 起こりうる最良の結果は何だらうか? 最も現實的な結果は何だらうか?」
目の前の狀況を破局視しないやうにする
「この自動思考を信じることによって、どんな效果があるだらうか? この自動思考を修正すると、どんな效果があるだらうか?」
その自動思考を信じることによる影響を認識する
「もし__ (具體的な友人や家族) が自分と同じ狀況にゐたら、私は、その友人になんと言ってあげるだらうか?」
考へから距離をとる
「この自動思考に對し、どんなことを行へばよいだらうか?」
問題解決に向けて段階を踏むやうにする
自動思考の檢討 process の結果を評價する方法
自動思考の檢討が無效であった場合に行ふ槪念化
別の質問法を用ゐて自動思考に對應する方法
質問を修正して用ゐる
認知の偏りを同定する
自己開示を用ゐる
自動思考が眞實であった場合への對處法
自動思考の檢討についての患者への敎育法
自動思考に對應する
治療 note (曼荼羅)、coping card (眞言、名號、題目) 2 つの組合はせ
非機能的な考へへの對應
行動的な課題
思考記錄
敎示
氣持ちがつらくなったことに氣づいたら、「何か今、頭の中をよぎっただらうか?」を自分に尋ねてみませう。できるだけすぐに、自動思考の column に、考へもしくは image を書き留めてください
日時
狀況
不快な感情につながった、具體的な出來事、思考、空想、記憶は何でしたか?
(もしあれば) どのやうな苦痛な身體感覺がありましたか?
自動思考
どのやうな思考や image が頭をよぎりましたか?
それをどのくらい信じてゐますか?
感情
どのやうな感情を感じましたか? (悲しみ / 不安 / 怒りなど)
その感情はどのくらいの強さでしたか? (0~100%)
適應的反應
どのやうな認知の偏りがありましたか? (この質問は利用してもしなくてもよい)
自動思考に對應するために下の質問を使ひませう
それぞれの反應はどれくらい信じられますか?
結果
それぞれの自動思考をどのくらい信じますか?
どのやうな感情を今は感じますか? それはどのくらいの強さでせうか?
何をしますか、もしくは、しましたか?
別の對應をするために役立つ質問
「思考を test する」worksheet
狀況は?
今自分が考へたり思ひ描いてゐることは?
さう考へた理由は?
その考へが (完全には) 眞實ではない、と思へる理由は?
別の見方は?
最惡だうなるか? そのときだうするか?
起こりうる best な senario は?
おそらく起こることは?
同じやうに考へ續けるとだうなるか?
考へを變へるとだうなるか?
(具體的な人を記入しませう) __に同じことが起こったら、どんなことを言ってあげるか?
table:AWARE
Accept 不安を受け入れる
Watch 判斷することなく不安を觀察する
Act まるで不安はないかのやうに、不安を抱へたまま振る舞ふやうにする
Repeat 以上の 3 step を繰り返す
Expect best の結果を期待する
媒介信念 (intermediate belief) をとらへて變容する
構へ (attitude)。rule。思ひ込み (assumption)
認知的槪念化。認知的槪念圖
關聯する幼少期の體驗 : 中核信念の發展と維持にかかはった經驗は?
中核信念 (schema) : 患者の自己についての中心的な信念
條件附きの思ひ込み : かうであれば中核信念に對處できる、といふ思ひ込み。このやうな思ひ込みが minus に作用する側面
埋め合はせ戰略 (coping style) : 信念に對處するための振る舞ひ、防衞機制 (ここで複數の狀況へ分岐する)
狀況 : その狀況での問題は何か?
自動思考 : その時頭をよぎる考へは?
自動思考の意味 : その自動思考は自分にとってどのやうな意味をなすか? ($ \Doteq中核信念)
感情 : その自動思考に關聯する感情は?
行動 : その時どのやうに振る舞ふか?
媒介信念と中核信念をとらへる
自動思考の中に、信念に關聯してゐさうな表現を探していく
思ひ込みについての條件を示す部分 (例 :「もし~ならば」) を語りかけ、これに續くものとして聯想された表現を言葉にしてみるやう求めてみる
何らかの rule や構へを直接的に引き出す
下向き矢印法を用ゐてみる
いくつかの自動思考を引き出し、それらに共通する theme を見つけ出す
患者に直接尋ねてみる
信念を明確にするのに適した質問紙への記入を患者に求める
非機能的態度尺度
personality 信念尺度
行動實驗
認知的連續表
理屈對感情の role playing (視點 - 逆視點法)
他者の視點を參照 point にする
「あたかも~であるか」のやうに振る舞ふ方法
(治療者による) 自己開示
中核信念 (core belief、schema) をとらへ變容する
人生の style、の意識的部分
利益と不利益の對比法
理屈對感情の role playing
「であるか」のやうに振る舞ふ
行動實驗
認知的連續表
自己開示
中核信念 worksheet (CBW。core belief worksheet)
古い中核信念と相反し、新しい信念と合致する證據
古い中核信念を支持する證據とその reframing 後の表現
極端な對比
歷史的檢證
初期經驗の再構成
coping card
その他
問題解決法
意思決定
最焦點附け法
活動記錄表
relaxation 法
small step 化 (graded task assignment)
role playing
圓 graph 法
比較癖の check
「いいね」list (credit list)
imaging 技法
能動的想像法 (active imagination)
思考と思ひ込みを同定する
思考が氣氛を生み出す仕組みを說明する
思考と事實を區別する
ある思考に關聯してゐる感情と信念の強度を評定する
特定の信念における變化を探す
思考の歪曲を分類する
下向き矢印法
一聯の思考の生起確率を評定する
思考を推測する
思考を檢討し、それに挑戰する
患者の言葉を定義する
損益を分析する
根據を檢討する
根據の質を檢討する
辯護人
思考の兩面を使って role playing をする
行動をその人自身から切り離す
樣々な狀況における行動の多樣性を檢討する
行動を變へることで negative な思考を修正する
思ひ込みと rule を檢討する
背景にある思ひ込みや rule を同定する
「べき」思考に挑戰する
條件つき rule を同定する
價値の system を檢討する
「完璧」と「進步」を區別する
失敗から學ぶ
事例を槪念化する
「完璧であること」よりも、好奇心、挑戰、成長を求める
適應的な基準や思ひ込みを新たに形成する
基本的人權宣言
心配を檢討する
心配を同定する
心配について損益分析する
心配を豫測に變換する
negative な豫測を檢證する
過去の豫測と思考を檢討する
過去の negative な出來事への對處法を振り返る
不確実な豫測から學ぶ
生產的な心配と非生產的な心配を區別する
「心配時閒」を設定する
思考が檢證可能かだうかを檢討する
自己成就豫言
確信を揺さぶる
time machine に乘る
他人を time machine に乘せる
「まぼろしの恐怖」をあえて心配する
受け入れること
情報處理と論理における error
檢索の限界
基礎確率を無視する
論理を檢討する
關係のない出來事を結びつけ、そこにない pattern を見つける
誤った二分割思考を作り出す
背理法
感情に基づく推論
親近性效果
論理的誤謬に基づく推論
全體像を見渡す
圓 graph 法
連續法
二重の基準法
balcony から眺めてみる
選擇肢を考へ出す
zore point を設定して檢討する
極端でないやり方で比較する
他の人の對處法を參照する
基準を多樣化させる
すべてを取り除く
喪失や對立から生まれる機會と新たな意味について檢討する
schema (中核信念; core belief) に焦點を當てた治療
schema を同定する
schema 處理について說明する
schema に關る埋め合はせと囘避を同定する
schema 變容に向けて motivation を高める
schema の源である幼少期の記憶を活性化させる
自分の schema の源に手紙を書く
schema に挑戰する
より positive な schema を使って人生を檢討する
role playing を通して schema の源に挑戰する
より positive な schema を形成する
感情を處理するための技法
感情に access する
書くことによる感情表出
hot spot を同定する
感情 schema を同定する
感情の處理を促進する
image の描き直し
認知的歪曲を檢討し、それに挑戰する
認知の歪み
承認されることへの欲求を修正する
自己批判に挑戰する
認知行動療法事典 | アーサー・フリーマン, ステファニー・H・フェルゴワーズ, アーサー・M・ネズ, クリスティン・M・ネズ, マーク・A・ライネッケ, 内山 喜久雄, 大野 裕, 久保木 富房, 坂野 雄二, 沢宮 容子, 富家 直明 |本 | 通販 | Amazon online self-help
online group
遠隔面談
共感的で支持的な message をはっきり言葉で傳へる
感情の反射よりも、對話を lead する質問が有用
情報提供・心理敎育を積極的に行なふ
相談者の動機づけを高める
相談者の tempo と文章量に波長を合はせる
應答の行き違ひや time lag に對應する
繪文字・stamp の利用
日常の E-mail の延長で考へる
counselor の mental health を惡化させないためにも、「相談は 1 囘往復で完結するかもしれない」といふ前提で E-mail を書く。要するに返事がこないことも前提である。返事がこなくても相談者が何らか得るものがあるやうに書けばいいといふことである。counselor 側の達成感や滿足感のために相談があるわけではない。
見立て (診斷)
疫病性 (illness) と事例性 (caseness)$ \implies緊急性 (emergency)
2. 疫病性 = 重い、事例性 = 輕い : tempo よく処理すべき領域
3. 疫病性 = 輕い、事例性 = 重い : コツコツ計劃的に處理すべき領域
4. 疫病性 = 重い、事例性 = 重い : 最優先に處理すべき領域
方針
長期目標 : かうあってほしいといふ相談者の image。大まかな方向性
中期目標 : 長期的目標に direct に影響を與へる「impact goal」
impact goal : 惡循環を好轉させる (天秤のつり合ひが變はる) 效果的な目標 (goal) 短期目標 : 中期的目標を達成するために今必要なこと
來談者中心療法
非指示的療法 (non-directive therapy)
來談者中心療法、client 中心療法 (person-centered therapy)
人閒中心 approach (PCA; person-centered approach)
原則 : 共感。無條件の肯定的關心。自己一致。presence
徹底的行動主義 (radical behaviourism。機能的文脈主義 (functional contextualism))
hakomi method
mindful self-compassion (MSC)
compassion focused therapy (CFT)